歴史&サヴォアフェール

1660年

マリアージュ フレールの壮大な冒険

1660年頃、ニコラ マリアージュはペルシャやインド地方にしばしば旅をしました。彼は太陽王ルイ14 世と東インド会社の人々から選ばれた、ペルシャとの通商条約調印のための使節団のメンバーの一人であったからです。同じ頃、その弟ピエール マリアージュもまた東インド会社の派遣によってマダガスカル諸島に旅していました。

1766年

オギュスト マリアージュ アンド カンパニー

1世紀の後、1766年生まれのジャン フランソワ マリアージュはフランス北部の町リールでお茶や植民地産の香辛料や食料品の商いを続けており、ごく早い時期からルイ、エメ、シャルル、オギュストの4人の息子に家業とその技術を伝えていました。

1854年

メゾン ド テ マリアージュ フレール 創業

すでにパリのブール ティブール通りに居を定めていたエメとオギュストがともに、代々の商いの伝統を引き継ぎながら「オギュスト マリアージュ アンド カンパニー」を設立します。
エメ マリアージュの息子であるアンリとエドゥアールは、父親のもとで経験を積み、ついに1854年6月1日、紅茶専門店「マリアージュ フレール(マリアージュは一族の名でフレールは兄弟の意) 」を開きます。
最も遠い取引先である中国やセイロンとのルートも維持してきたマリアージュ フレールは、フランス初のお茶の輸入貿易会社として良家や高級食料品店、サロン ド テや格式ある高級ホテルにお茶を卸すようになり、以来、その品質の確かさとフランス流紅茶芸術のすばらしさは広く知られることとなり、高い評価を得ています。

1984年

リテールの開始

創業より3世紀以上の時を経て、マリアージュ フレールは35カ国の茶園から厳選して作られた500種類以上のお茶を、店頭販売と通信販売によって幅広く提供しています。またマリアージュ フレールではティーポットや茶器、お茶まわりの小物の製造や古い製品の復刻も行っており、「お茶を淹れること」のすべてを伝えてゆきます。
メゾン ド テ マリアージュ フレールは、かつてパリの中心であったマレ地区にあり、その建物はいまだに創立当時のまま、古いたたずまいをとどめています。店内には中国の古めかしい茶箱や秤、ふるい、コロニアル風のカウンターなど、すべて開店当時から使われているものばかりで、まるで博物館のような雰囲気です。そして長年にわたって壁や天井に染み込んだお茶の香りが、一歩店内に入るとお客様を包み込みます。当時初めてパリでブランチを提供したのがマリアージュ フレールのサロン ド テです。ファッション、映画、演劇、そして国際的メディアの世界がここに集まります。「マリアージュ フレールでのブランチ」、それはパリの美食家のみならず、世界世界各地からの観光客にとって必見の待ち合わせの場所になっていました。ここではお茶が主役の素材であるユニークなお料理やパティスリーがお楽しみいただけます。

1990年

日本での展開

1990年に都内に最初の店舗を構えたのち、1997年に日本初となるマリアージュ フレールのメゾン ド テが東京・銀座にオープン。5階建ての本格的なブティックとサロン ド テはパリのマリアージュ フレールを彷彿とさせる洗練された空間が忠実に再現され、まるでパリに訪れたかのような雰囲気です。日本でもマリアージュ フレールは瞬く間にもっとも信頼できるお茶の権威として認められるブランドとなり、あらゆるシーンにおける美しい贈り物として高い評価を得ています。
その品質の確かさとフランス流紅茶芸術のすばらしさは広く知られることとなり、東京に次いで京都、大阪、神戸、愛知、神奈川、埼玉でメゾン ド テと店舗を構えています。

2018年

コヴェント ガーデン

2012年、ロンドンの高級百貨店セルフリッジズにティー エンポリウムをオープン。その後、ロンドン初となるマリアージュ フレールのメゾン ド テがコヴェント ガーデンに登場。
マリアージュ フレールはティータイムの国、イギリスの中においても比類なきユニークなティーサロンにするべく、壁一面に世界最大級の紅茶棚を備えた4つのフロアにわたるメゾンをイギリスの首都ロンドンのコヴェント ガーデンにオープンしました。
マリアージュ フレールが誇る500種類以上の幅広いティー コレクション、お茶を使ったお料理、ユニークなお茶のカクテルを求めて、イギリスの人々はもちろん、世界各地からお茶の愛好家が集まる定番のスポットとなりました。

現在

情熱の3世紀

マリアージュ フレールは、フランス、ドイツ、イギリス、日本に数多くのブティックとサロン ド テを構え、フランス流紅茶芸術を世界中に広め続けています。
テロワールの個性と茶園の熟練した技術にマリアージュ フレール独自のノウハウが融合し、生み出されたオリジナル ブレンドやグラン クリュをはじめ、各メゾンのティー コレクションは1,000種類以上を誇ります。
量よりも質を重視し、お茶の収穫、生産に関わる全ての人々と自然に対する最大の敬意をもってお茶は栽培され、茶園と直接交渉して適正な価格がつけられています。
茶園の中で最も素晴らしい区画はマリアージュ フレールのために確保され、その多くのお茶はマリアージュ フレールのためだけに収穫されることによりオート クチュールな味わいがもたらされます。現在マリアージュ フレールで販売されているお茶のほとんどは、最高品質のお茶であることを保証するジャルダン プルミエのラベルで示されています。
全てのお茶銘柄はお茶への情熱と美しさを探求する心によって生み出され、世界でも類をみない幅広い品揃えでお茶の愛好家のみなさまをお迎えいたします。
マリアージュ フレールならではのお茶の世界を心ゆくまでお楽しみください。

お茶の博物館

その昔、最高級のお茶や貴重な茶器類を持ち帰るために海を渡り、大陸を横断した人々の歴史を後世に残すため、先代の社長であるリシャール・A・ブエノ氏はマリアージュ フレールにお茶の博物館を設立しました。
マリアージュ フレールの誇り、喜びであるこの博物館は、訪れた皆さまを詩的で香り豊かなお茶の世界の冒険へとお連れします。
この博物館には歴史を遡る貴重な品々、例えば数世紀を経た船舶輸送用の塗装を施した茶箱やティーキャディ、世界各地から集められた貴重な珍しい形のティーポットやティーサービスセット、藤や革製のお茶用トラベルキット、商人が旅をする際に持ち運ぶサンプルケース、そしてお茶の博物館の優雅さを際立たせる彫刻や漆塗りを施した中国製の調度品などです。これらのコレクションに加え、19世紀から続くマリアージュ フレールの歴史をしのばせる帳簿やはるか遠く離れた異国の地との取引書類、古いラベルや店の写真など、数々の思い出の品が展示されています。マリアージュ フレールが創作したアールドヴィーヴル(美しい生き方の術)のひとつ、「フランス流紅茶芸術」は感動と郷愁に満ちた世界へ皆さまをお連れし、マリアージュ フレールのお茶への情熱と美しさを探求する心を分かち合いたいと願っています。